102食目 〇ッツァ工房

美味しいチーズがたっぷり載った、魅惑の食べ物と言えば、そう、ピザである。今冬の騒動ですっかりお預けだった贔屓の店を目指し、富良野国道を一路南へ。マルシェのクレープの誘惑を振り切って、橋を渡った更に奥。木陰の中に見えてくる三角屋根が今回の目的地、富良野〇ーズ工房だ。売店には特産のチーズが色々と並んでいる。ワインチェダーにイカスミ入りカマンベール等、お土産や晩酌用にと眺めるだけでも楽しい。しかし、今日のお目当ては建物のまだ奥にある、その名も「〇ッツァ工房」。

富良野産の食材にこだわったピザがガラス越しの厨房で作られ、ナポリから直輸入という窯で次々と焼かれている。店外にある券売機には長い列ができており、立ち込める香りがすきっ腹に直撃。どれを食べようか、と言っても選択肢は多くない。メニューは潔く3つだけ。マルゲリータ、タマネギ、ふらのチーズスペシャル。スペシャルの響きに少し迷ったが、大好きなタマネギを頼むことに。セルフサービスの水や手拭きを取り、席を確保。忙しなく動く厨房を眺めながら待つこと10分。ようやく自分の番号が呼ばれ、焼きたてを取りに行く。

たっぷりとしたチーズの上にトマト、タマネギ、バジル、マッシュルームがトッピングされたシンプルなピザだ。熱々の内に噛り付くと、薄く作られた香ばしい生地と芳醇なチーズの風味が口いっぱいに広がる。甘味のあるタマネギが一体となって最高の旨さだ。続けてもう一口。今度はトマトの酸味が爽やかにチーズの濃厚さを緩和する。この連続する動作で、フルサイズのピザはぺろりと3分で腹に収まった。

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