違う違う?そうじゃない

田原俊彦から名付けられた野球投手、藤原トシちゃんです。さて、今、野球界が盛り上がっているので「変化球」にちなんだ素敵な話を。変化球とは、ストレート(直球)と異なり、投手が打者に打たれまいと、打者の手元でボールの軌道や時間差を変えて、意地悪をするボール。昔は、弧を描きながら曲がる「カーブ」と鋭く真下に落ちる「フォーク」が主流でしたが、時代とともにそのレパートリーは増え続け、今では名前がついているだけも数十種類。同じ名前の変化球でも投げる人の個性によって全く違う変化をするから、野球中継の実況と解説者が「今投げたのはカーブか、スライダーか…」「あ~これはカットボール系ですね」と、もう訳のわからない掛け合いをすることもしばしば。

そんな数ある変化球の中でも、近年急速に野球界に浸透してきたのが「スプリット」。現・楽天イーグルスの田中将大投手が得意とする変化球で、直球の軌道から突如、打者の手元で地面に向かって鋭く落ちるフォークのような変化球です。…ここで誰もが思う一つの疑問。「じゃあスプリットって、フォークと一体なに違うの?」。いや、えっと…。この二つ、実は同じ。スプリットはもともと「フォーク」という言葉が存在しない米国の言葉。だから日本人投手が米国メジャーリーグに行くと、それまで投げていたフォークが現地で急に「スプリット」って呼ばれ出す。でも呼び方が違うだけ。ある日突然、新しい変化球を身に着けたわけじゃない。

だから、聞いたことない言葉だからって、難しいものだと決めつけないこと。難しそうに聞こえる言葉に限って、調べてみたら実は意外と大したことないんです。はい!複雑な情報社会もこれで攻略。ストンと腑に落ちたでしょ、フォークだけに。

(広告部 藤原)

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