初めまして、でわかること
飲食店に行くのが後ろめたかった時期を経て、やっと小さな飲み会がぽつぽつ開かれている今日この頃。ライナーでも4人以内であれば…というお達しを守り、仲間と飲みに出掛ける機会が増えてきました。 行ってみないとわからないことを教えたい。そんなおせっかいが根底にある紙面づくりだけに「お通しダイアリー」はその究極といっていいでしょう。弊紙で月2回連載している小さな記事で、飲み屋さんのお通し(つきだし)を1品ずつ紹介しています。 お通しはまさしく一期一会。通年これだよ、という店もあるけれど、マスターが気ままに作った1品とか、チャレンジしてみた新作とか、その店のノリというか、温度感というか、センスがにじみ出てくるものだと思っています。それはなにも豪華で美しくなくてもよくって、同じ「キャベツと味噌どーん!」であっても、そのしゃきしゃき鮮度や味噌の感じで心意気が伝わります。とくに初めて行ったお店では「うわ!好み!」と一瞬で心掴まれることもあるし、「これ何?うまいかも…」と飲んでる間にしみじみぐっときちゃう時間差攻撃もあるし、それはなんだか恋のよう(食って官能ですもの…)。そうきたか!と予想外のパターンに出会えた時には、もっともっとその店を好きになってしまうのです。 そんなお通し連載が、今月でやっと50回を迎えました。継続は力なり。いつか、ひたすらお通しを載せた日めくりカレンダーを作りたいな。
(広告部・谷口)