113食目 ジンギスカン〇のせ
週末、久々に眩しいほどの晴天。またあてもなくドライブを始めた。自粛期間という事もあり、どこの店が開いているのか判らない。なので、何か買って帰り、自宅の庭で食べる事に決めた。その時ふと、気になっていた店を思い出す。美瑛町で看板が派手に光っているが、入り口の小ささが気になり躊躇っていた店だ。今回初めて「ジンギスカン〇のせ」に踏み入った。
こびと用の扉は閉ざされていて、奥に普通の入り口があった。入るとカウンターだけで、誰も居ない。センサーで呼び鈴が鳴っているので待つと、満面の笑顔の女性が奥の扉から現れた。ジンギスカンはタレ込キロ1850円と聞き、それを注文。準備してくれている間に話を伺う。昔は色々な肉を扱う店だったが、前オーナーから引き継ぐ際、ジンギスカン1本にしたとの事。この味を絶やしてはいけないと考えたそうだ。裏の工場での仕事もあるそうで「待っても来ない時は電話して」とカードをくれた。
自宅に持ち帰り、コンロと自慢の鉄鍋を準備。大量のもやしと一緒に載せる。すぐにいい音をさせて焼き上がり、肉を一口。ストレートに表現すると、塩味。しかし、あっさりなのに後味は奥深い。羊特有の甘さが際立っている。フルーツ系の甘いタイプが多い中、食した事のない味だ。酒のつまみにもおかずにもなる、絶妙の塩加減。これはいくらでも食べられそう。スーパーでは「長沼」や「厚真」を、市内の肉店では「肉の〇のはら」や「〇阪屋精肉店」を気分で選んでいたが、どことも一線を画す逸品。これは常連になる事間違いなし。晴れた日は、ついつい足を延ばしてしまいそうだ。