121食目 つ〇や食堂

お正月、帰省していた姪を士別に送り届けた帰り道、早めの昼食をとることにした。このぐるたび日記では、和寒町からご紹介した店が既に4件。もう開拓できるところは無さそうだが、一応検索してみた。すると灯台下暗し、駅前に雰囲気の良い店を見つけた。日替わりの定食が秀逸という情報もあり、すぐ立ち寄ることに決めた。それが今回の「つ〇や食堂」だ。

当日の日替わりは焼き縞ホッケ。正月明けで肉以外を欲していたので、願っても無いタイミングだ。早速注文を済ませ、待ちながらメニューを見る。するとケーキと飲み物のセットもあり、喫茶店的な利用もできるようだ。そしてメニューの裏を見ると、お店の歴史が詳しく書かれている。営業の始まりは大正まで遡り、駅構内立売営業の許可を申請し、昭和2年に開業となったらしい。塩狩峠を越えるため、石炭と水を補給する機関車が長い時間停車するので、たくさんの商品が売れたそうだ。その後、駅前に店を構えて、現在に至ると書かれていた。そんな変遷を読みふけっていると、料理が運ばれてきた。

メインの焼き魚の他に、切干大根、ポテトサラダ、漬物に味噌汁と、お盆の上がびっしり。上品な旅館の朝ごはんのようで気分が上がる。ホッケはジューシーでおかず力が高い。切干大根は甘味があり、完璧なおふくろの味。ちょうどよい塩加減の味噌汁が、心も体もあっためる。久々にお腹にゆとりを持った、大人の満足感で完食した。店の佇まいや、大将と奥様の笑顔、町の人が集まる家庭的な空気感がとにかく好きになった。近い将来、カツ丼とケーキを食べに、再度足を運ぶことになるだろう。

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