意外に身近にある著作権の話

昨年の秋頃の話ですが、人気アニメのキャラクターのイラストを描いたデコレーションケーキを販売したとして、ケーキ販売業の女性が著作権法違反の疑いで書類送検されたというニュースがありました。販売方法などが悪質だ、として著作権者であるアニメ制作会社などが被害を訴えてのことでしたが、みなさんは日常生活の中で「著作権」を意識することはありますか? 例えば、ネットで見て気に入った写真を勝手にコピーして自分のSNSで投稿したり、好きな漫画を自分で撮影して動画サイトに投稿したり…。これをやってしまうと著作権法違反になってしまうかもしれません。

著作権とは何かを簡単にまとめると、「自分が作った作品(著作物)を他人に勝手に使用または改変されないように保護するための権利」のことです。一生懸命考えて作ったものを自分の知らないところで勝手に使われたり、それで利益を得ていたりされるのは嫌ですよね。そういった場合に、使用の差し止めや損害賠償を請求することができる権利が制作者(著作権者)にはあるのです。ちなみに冒頭のケーキ販売業の女性も、インスタグラムを通じて販売していたところ、著作権者が見つけて発覚したそうです。

広告を作る上でも、著作権は大いに関係があります。「〇〇社の広告デザインをマネして作って」や「〇〇社のHPに載っている写真を使って」などとオーダーすると著作権法違反となってしまう可能性があります。流行りや話題性の高いデザインをマネすると、ウケはいいかもしれませんが「パクった」などネガティブな印象にもなりかねません。ついつい「〇〇風に・・・」と言いがちですが、あくまでもイメージにとどめて、そのままマネするのではなくオリジナルを追求することが最終的には自社ブランドのイメージや信用を守ることにもつながっていくのです。

広告部 藤井

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