85食目 ふかがわらぁめん道場○

昼近くの国道12号線、深川辺りに居ると、道の駅の釜飯やカレーを食べたい衝動に駆られる。しかし、もう少しだけ札幌側に車を走らせると、入ったことの無いラーメン店があったはず。1kmほど走ると、右手に目を引くオレンジ色の看板が見えてきた。ここが今回立ち寄った「ふかがわらぁめん道場○」だ。

極太の書体で書かれた店名の一字に、店主の自信が滲んでいる。中に入ると洒落気のない無骨な内装と、これまた種類が少なめの素っ気無いメニューが出迎えてくれた。何も調べずに飛び込んだので、どれを注文すべきか迷う。価格設定「時価」と書かれた、店主おまかせラーメンが非常に気になる。ラーメン屋で時価。出てくる中身もさることながら、幾らになるのかが非常にスリリングだ。逸る冒険心を抑えて、今回は味噌ラーメンの「ふかがわ黒」を注文することに決めた。

少しピークを外していた事もあってか、ほとんど待たずに運ばれてくる。まず目に飛び込んできたのは、真ん中に鎮座した大ぶりのチャーシューだ。脇には色鮮やかなほうれん草と白髪ねぎ。スープは黒と橙の斑模様で、甘くいい香りが主張してくる。脂気は控えめながら、ずっしりとした佇まいのラーメンだ。まずは一口。コクの深い甘めの味噌が、中太のちぢれ麺と良く絡み、なんとも美味い。バラ肉のチャーシューも柔らかく、たっぷり味が染みている。野菜も適度な歯応えが残り絶妙だ。全体がまとまった重厚さは、なるほど「極」。看板に偽りなしという事だろう。ずっしりと腹にたまるが、脂っこくないため、くどさは無い。スープも残さず飲み干し、大満足の昼食となった。

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