111食目 味処新〇

富良野にゆかりのある名優がこの世を去った。何度も見返した作品からは、たくさんの感動を貰っている。何かしなければと思い立ち、献花に赴くことに決めた。突然出かけるので何もリサーチしていない。上富良野に着いた13時過ぎ、急きょこの辺りでお昼を摂る事にした。ここのご当地食材と言えば、豚サガリ。そのワードで検索し、見つけたのが今回の「味処新〇」だ。

到着が13時半にも関わらず、店内は満席。待ちながら何を食べるか検討する。地名がそのまま商品名となっている「かみふらの丼」なる物を発見。豚サガリがメインと書かれているので、狙い通りの一品だ。5分ほどで声が掛かり、カウンターへ案内される。プレハブのような小さな造りだが、小上がりも在り席数が多い。すぐに「かみふらの丼」を注文し、辺りを見回す。周りの客はとにかくラーメンばかり。味噌や醤油の基本味から、ネギが山のように盛られたラーメン等、興味津々だ。

   

満席の割に提供時間は早く、7分程で丼が出てきた。サガリがどっさりと盛られ、下には刻んだキャベツが見える。まずは肉だけで味わう。甘じょっぱく味付けられ、軽く揚げてある。サガリ特有の歯応えと、染み出る肉汁が旨い。次は肉と一緒に、下段の米や野菜を一気に頬張る。刻み海苔が良いアクセントとなり、最高のバランスだ。肉本来の旨味を最大限生かした仕上げは、かなり研究されたのだろう。食材のハーモニーで喉越しを楽しみ、味噌汁でリセット。これを繰り返すと、瞬く間に丼は空になった。ご飯を大盛りにすべきだったと悔やまれたが、次回の楽しみにしておく。

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