132食目 煮干中華ゆきと〇
穏やかな冬晴れに誘われ、十勝岳連峰を眺めに出かけた。国道をのんびりと進み、お昼に差し掛かる頃に富良野へ到着。フラノマルシェで昼食を取ることにした。店内を物色しつつショップリストに目を通すと、施設外に入口のある店舗を発見。これまで散々通っていたのに、なんとも迂闊だ。ここで気付いたのも何かの縁と、今回はここで食べる事に決めた。青丹色の暖簾の横に洒落た白抜きの看板。「煮干中華ゆきと〇」だ。
入ってすぐの券売機でメニューを眺めると、中華そば・だったん中華そば等バラエティーに富んだラインナップ。ふと、中段に「油そば」の文字が目に付く。遠い昔に学生食堂で食して以来、食べなくなって久しい。懐かしさも手伝って、これに決定。
食券を購入して席に着く。改めてメニューを見ると、何とチャーシューはあの五郎さんが植樹した山桜で燻製にしているとのこと。燻製だけでも期待できるのに特別感がプラスされ、既に得した気分である。ほどなく運ばれてきた油そばは、平麺の上にチャーシュー、キクラゲ、揚げ玉、海苔のトッピング。さらに紫玉ねぎが載り、山頂には卵黄がゆらめいている。記憶にある学食の油そばとは天地の開きがあるお洒落感だ。燻製の良い香りも漂って、食欲はMAX。全体をよく混ぜ、具材の絡んだ平麺を啜る。黄身のまろやかさと醤油ベースが絶妙にマッチして、中華風カルボナーラといった印象。油にクドさが無く、のど越しが良い。トロトロのチャーシューは香りだけでなく味も最高。スルスルと食が進み、あっという間に丼は空になった。値段も手ごろで大盛り無料。再訪時は大盛り確定である。