大人が叶える

こう見えても私、タレントの武井壮さんが好きで。彼が放つ言葉や感性に日々感銘を受ける訳です。きっかけは四年前、彼が開いた若手アスリートの育成と物事の価値をテーマに開いた、とある講義の映像。なんて演題だったか、度肝を抜くような彼の話に圧倒されました。その講座で最後に放った彼の言葉こそ、私が今回届けることです。

多くのアスリートが二十歳前後にして、プロを目指すか引退か。そんな大きな岐路に立つものです。十二年前にプロ野球の道を諦めた私もその一人。大人は夢を捨てる場所。受け入れ難い現実を思い知りました。そんな苦い記憶と教訓。しかし数年後、スマホ画面に映る小さな武井壮が言葉で一掃します。「大人になっても夢は叶う。その姿を子どもに見せることが大人の役目」―。

私には六歳の息子がいます。小生意気なわんぱく小僧。彼はいつも私のことを「パパはかっこいい」と言います。靴下を家中で脱ぎ捨て、家族から非難される私に。でも彼がそう言う理由を親父なりに一つ分かっていて。それは私が挑戦する姿を常に彼に見せていること。それだけは確信しています。仕事に趣味に社会人野球、常に真剣にその先にある夢を叶えてやる。自称・武井壮はあれ以来、命を燃やしています。本家の姿が後押しするのです。なんでも挑戦だよ?頑張ってみよ?子供を言葉で鼓舞するのは案外容易いもの。でも武井壮と息子が日々、再認識させてくれます。私自身が夢を持つこと。それを叶えること。その為に挑戦すること。それはとてもかっこいい。その姿を見せ続けていれば、大人になっても、年齢を重ねても、「夢を恐れない」人間を作っていくのだと。四十五歳で世界マスターズ陸上で㊎、五十歳でプロゴルファーにもなる百獣の王。“大人が叶える”を体現し続ける生きた教科書。若者は夢を持つ大人を見ている。だから彼のような姿を私は息子に見せ続けたいのです。思い出した。演題は「大人の育て方」。

広告部 藤原

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