「里親制度」知っていますか?

先日、里親制度の認知や実際に里親をリクルートするためのフォーラムに関する記事を担当しました。言葉としては耳にすることはありましたが、制度について知らないことばかりで、執筆にあたり勉強することが多い案件でした。

里親とは、さまざまな事情で本当の家族と暮らすことができない子どもを迎え入れ、家庭という成長の場を提供する制度です。世界の先進諸国では、施設での養育を廃止して家庭養育へと移行しようという動きが主流となっています。

日本でも平成28年に児童福祉法が改正され、子どもの権利を主体とすることや原則家庭での養育を優先すること、また都道府県も里親養育支援を本来の業務に位置付けることなどが盛り込まれました。しかし現状はまだまだ里親への委託率は低く、全国の乳児院、児童養護施設などで施設養育を受けている子供たちは3万8千人にものぼり、一方の家庭養育は7千人にとどまっています。

取材では実際に里親として長年活動を続ける、道北双葉里親会副会長の長谷川さんのお宅へ訪問しました。そこには伸び伸びと遊ぶ里子たちがたくさんいて、本当の家族のように暮らしていました。そして印象的だったのは、長谷川さんの好きな言葉として教えてくれた「いろんな家族があっていい」というフレーズ。それは人々の暮らし方が多様化する現代において、「血縁」や「ジェンダー」などにこだわる必要はないというメッセージです。

ただそれには「行政や地域と連携しながら、それぞれが理解を深め、社会全体で包括的にサポートしていく必要があるんだよ」とも教えてくれました。

(広告部 佐々木)

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