ライナー最大の読者層は、文字がお嫌いのようです
先日、喫茶店で聞いたマダムグループの会話(すみません、聞く気はなかったのですが、店内が静かで耳に届いてしまい…)。
「さっきお昼を食べたお店、メニュー表がわかりにくかったと思わない?」「セットメニューなのにメインを選ばせるなんて。私、メインが2種類付いてくるんだと思ってたわ」「ドリンクは別料金って書いてあったのなんて全然気付かなかった」。最後は声を揃えて「不親切よね~」。マダムの剣幕に失礼ながら少し笑ってしまったのですが、あとから思い出してドキッとしました。多分マダムたちは写真だけでメニューを決めて、丁寧に書いてあるはずの文章(注文の仕方)を全部読まなかったんだろうな、と。この気持ちはよくわかって、40歳になる私も、もう文字を読むのが億劫になっています。
ここで広告の話しです。長々書くテキストは読まれるのか、気のきいたコピーを考えたとして注意をひけるのか。活字離れを言うまでもなく、大多数の読者は忙しくてひとつの広告にそれほど多くの時間は割けません。極端ですが、もはや読者、とくにライナーのメイン読者であるマダムたちは基本的に文章を読まない、くらいの気持ちで広告作りをしないとならないんだろうなと感じています。
社内ではよく読者目線を忘れずに…と話題に上ります。ただ我々プランナーは、どうしても直接お話しするクライアント様に肩入れしてしまう生き物。つい聞かせていただいた熱い思いをそのまま届けたい気持ちになってしまいます。でも、そこでちょっとターゲットに思いを馳せてみる。すると、思いは薄めずにもっと端的な言葉を削り出す必要がある…といったイメージが湧いてくるのです。
この文章でおよそ700字。はたして何人のクライアント様に読まれているのかな~?
(広告部 魚家)